健康不安と生活力低下から始まった問題意識個人的な原体験

― 暮らしが成り立たなくなっていく感覚から ―
私自身、これまでの人生の中で、暮らしが少しずつ不安定になっていく感覚を何度も味わってきました。仕事があり、収入も一定程度ある。それでも将来に対する不安が消えず、生活に余裕が感じられない。便利になったはずの社会の中で、なぜこれほどまでに生きづらさが増しているのか。その疑問が、常に頭から離れませんでした。
特に強く感じていたのは、健康と暮らし、仕事が分断されているという違和感です。体調を崩して初めて、日々の働き方や生活リズムがどれほど無理を前提にしていたのかに気づく。生活のために働いているはずなのに、その働き方が健康を損ない、結果として生活そのものを苦しくしてしまう。この矛盾は、個人の問題ではなく、社会の構造そのものに原因があるのではないかと感じるようになりました。
健康と生活力を失って見えた現実
健康は、気合いや自己管理だけで守れるものではありません。食事、休息、働き方、住環境といった生活の条件が整って初めて、維持されるものです。しかし現代社会では、健康は「自己責任」として扱われ、生活の構造が問われることはほとんどありません。
物価が上がり、収入が思うように増えない中で、無理を重ねて働き続ける。その結果、体調を崩し、生活力そのものが低下していく。私自身、その流れの中にいました。だからこそ、健康を後回しにする暮らし方そのものを見直す必要があると、強く感じるようになりました。
地域と農業に目を向けた原点
そうした問題意識を持ちながら社会を見渡したとき、都市部だけでなく、沖縄をはじめとする地域でも、同じ構造が広がっていることに気づきました。農業や特産物、地域の知恵が十分に活かされないまま、物価高や収入不安の影響を受け、暮らしの基盤が静かに弱っている。その現実は、決して他人事ではありませんでした。
地域には、本来、健康を支え、生活力を高めるための資源が数多く存在しています。農業や特産物は、その象徴です。そこに目を向け直すことが、暮らしを立て直すための出発点になるのではないか。それが、今の活動につながる原体験です。
物価高・収入不安の時代に必要な暮らしの再設計なぜこの活動に取り組むのか

― 暮らしを分断しない仕組みをつくるために ―
一般財団法人 地ボ活党の活動は、大きな理想やスローガンから始まったものではありません。出発点にあるのは、「どうすれば暮らしが成り立つのか」という、極めて現実的な問いです。制度や政策を語る前に、生活の現場で何が起きているのかを正面から見つめ直す必要があると考えています。
現代社会では、健康は医療の問題、収入は経済の問題、教育は学校の問題、農業は産業の問題として切り分けられがちです。しかし実際の暮らしの中では、これらはすべて同時に影響し合っています。分断されたままでは、どれか一つを改善しても、暮らし全体は安定しません。
健康・収入・暮らしを一体で考える視点
物価が上がり、将来の見通しが立ちにくい今の社会では、単に収入を増やすことだけでは不安は解消されません。健康を維持し、無理なく働き、生活を続けられる構造そのものが必要です。
移住という選択肢についても、私たちは「場所を変えること」自体を目的にはしていません。暮らし方を選び直し、仕事と生活、健康を切り離さない生き方を考えるための一つの手段として捉えています。生活の延長線上に仕事があり、無理を前提にしない暮らしをどう築くか。その問いに向き合うために、この活動があります。
農業と教育を軸に据えた理由
農業は、健康を支え、地域に仕事を生み、社会に貢献する力を持っています。それにもかかわらず、その価値は十分に評価されてきませんでした。農業を単なる生産活動としてではなく、暮らしの基盤として捉え直すことが必要です。
また、教育についても同様です。正解を覚えることだけでは、物価高や貧困、不安の連鎖は断ち切れません。暮らしの中で考え続ける力を育てることが重要です。農業と教育を軸に、暮らしを立て直す。そのために、この活動に取り組んでいます。
農業・教育・移住を軸にした地域循環型社会へ将来への思い

― 沖縄から、47都道府県へ ―
私たちが目指しているのは、特定の地域や一部の人だけが豊かになる社会ではありません。沖縄で始まった取り組みであっても、その考え方は、47都道府県それぞれの暮らしに応用できるものだと考えています。地域ごとに条件は異なりますが、「暮らしを立て直す」という本質は共通しています。
貧困をなくすという言葉を、抽象的な目標で終わらせたくはありません。収入だけでなく、健康、学び、地域とのつながりが失われることで、人は簡単に孤立し、生活が不安定になります。だからこそ、生活力を高めるための土台を、地域の中に積み重ねていく必要があります。
全国に広がる暮らしのモデルへ
農業、特産物、移住、教育といった要素を組み合わせながら、無理なく続く暮らしのモデルを各地で育てていく。その積み重ねが、社会全体の安定につながると信じています。沖縄での取り組みは、その一つの実践例にすぎません。
次の世代に残したい社会のかたち
一般財団法人 地ボ活党は、誰かを救うための組織ではありません。一人ひとりが、自分の暮らしを立て直す力を取り戻すための土台をつくること。その結果として、社会全体が少しずつ安定していく。そうした未来を描いています。
考えること、知ること、関心を持つこと自体が、すでに社会への参加です。この場所が、暮らしや将来について考え直すきっかけになれば幸いです。
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